最近いろいろとあったので、もっと早く更新すべきでしたが今頃になってしまい申し訳ありません。
しかし、最近の男系維持論者の意見が、私から見ると余りに奇妙なものも多く、ここで私が思う男系維持の理由を改めて載せておいたほうがいいと判断しました。
以下の文章は、紀子殿下の御懐妊発表前の文章ですので、その辺りはご留意ください。

女系天皇容認・男系維持論についての考察
 はじめに言っておきますが、私は皇室典範改正については賛成の立場を取っております。ただし、女系容認という方向で賛成というわけではなく、男系を維持するために改正するには賛成という立場です。
 なぜ、私が男系維持を唱えているかというと、それはこれまでの伝統鑑みた結果そうすべきだと思うからです。
 日本は、神話の時代……つまり、神武天皇から今上陛下に至るまで、万世一系の”天皇”の位を受け継いできました。そしてその結果、世界で唯一の皇室で、世界最長の王朝という希な存在となり、現在世界からも尊敬の対象となっているのです。伝統とは、それだけで相手に頭を下げさせることが出来る尊いものです。天皇の価値というものは、説明するだけで数個のエントリーを作成できてしまうのでこの場ではこれまでとさせていただきます。

 伝統を維持する上で、もっとも重要なのは、その継承方法です。皇統(天皇の血筋)はどのように継承されてきたかといいますと、ただ一度の例外もなく男系(父方の血筋が皇統)です。
 というより、それ以外を探せないという状態といってしまえばそれまでです。先代の天皇と正妻の子の即位が69例、側室の子が55例。他、兄弟間の相続も多数、従兄弟とさえいえないほど離れた間柄の相続(継体天皇や光仁天皇など)も9例という何でもありっぷりです。
 つまり、男系相続が明らかに優先されているわけです。つまり、男系維持優先は伝統であるといえます。女系も認めるというのは、どうしても男系が維持できないときになって初めて論ずべきものであると考えます。
 つまり、

 直系>男系>女系

 となるべきです。

 では、今日において男系継承は維持できないものなのでしょうか。
 私は、維持はできると考えています。どうして「維持『は』できる」という書き方をしているかというと、維持するためには女系容認と同じように、前例に反する形を取らねばならないからです。
 その方法とは、旧宮家の皇室復帰です。現在、旧宮家は東久邇家、竹田家、朝香家など11家あります。なので皇室復帰が実現すれば、ほぼ確実に継承者がいないなどという事態は回避できることでしょう。これにより、男系は維持できます。しかし、前述の通り伝統には少しばかり反します。なぜか。
 それは、過去に臣籍降下した男系で、嫡子でないものが即位したことは一度もないという点です。
 過去、臣籍降下した後に即位したことがあるのは宇多天皇ですが、宇多天皇は前帝とは親子で、臣籍降下していたのも僅か3年です。これは当然といえば当然です。皇統と一般人を区別するのは当然ですから。有識者会議が世論を納得させるのも難しいといったのも納得がいきます。しかしこの点は、いち早く旧宮家を皇室復帰させて国民に姿を見せることでおのずと解決することでしょう。世論の支持が心配なら、国民にその姿を見せれば済むだけの話です。
 詭弁といわれればしかたないとは思いますが、全く新しいシステムであり、優先させるべきものが残っているのに残さないという女系容認論と比較すれば、どれほど伝統を維持できているかは明白です。
 したがって、私は男系維持のために、旧宮家の皇室復帰を提案するのです。

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